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鳥居言人湯がへり(主版摺り)
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鳥居言人の《湯がへり》の主版だけを、墨で摺った一枚である。色摺りの《湯がへり》には別の主版が使われ、違いはとくに髪の線に現れている。主版は、輪郭線をすべて彫り込んだ最初の版木で、色の版木はそのあとに彫る。
女が手にしているのは、入浴の道具を入れた器である。この摺りでは、向かって右の眉と目の線が途中で途切れ、真ん中が抜けている。色摺りでは、どちらの線も途切れていない。
出版元の池田は限定部数を守るため、100枚を摺ると彫師に主版を傷つけさせた。その版で摺った墨一色の一枚を、証として客に渡していた。この摺りがその証の一枚かどうかは、所蔵館の記録にはない。平成8年(1996年)、色摺りの《湯がへり》と同じ年に、アムステルダム国立美術館が購入した。







