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ティツィアーノ・ヴェチェッリオバッカスとアリアドネ
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ティツィアーノは《バッカスとアリアドネ》で、酒の神が一目で恋に落ち、車から宙へ跳ぶ瞬間を描いた。宙に浮く神の姿は、それまでの画家がほとんど試みなかった描き方だった。この絵は、ロンドン・ナショナル・ギャラリーの所蔵品の中でも、最も有名な絵の一つである。
相手は、恋人テセウスにナクソス島へ置き去りにされたクレタの王女アリアドネだ。彼女の頭上に描かれた星の輪は、出会いのあとの物語を表す。バッカスが彼女の婚礼の冠を空へ投げ上げ、冠座という星座にしたという。
フェラーラ公の私室のために描かれたこの絵は、公が画家ラファエロ・サンティに頼んでいた似た主題の絵の代わりだった。1520年にラファエロが没したとき、できていたのは下絵だけだった。ティツィアーノは彼に並び、さらに超えようとして、古代の彫刻に学んだ。蛇を体に巻いた男の姿は、1506年にローマで掘り出された彫刻《ラオコーン》をもとにしている。蛇を帯のように巻くのは、詩人カトゥルスの詩に沿った表現だ。
- 作品種別
- 絵画
- 技法
- 油彩・カンヴァス
- 制作年
- 1520–1523
- 作品サイズ
- 176.5 × 191 cm
作家プロフィール

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
ティツィアーノ・ヴェチェッリオは《自画像》に、筆と騎士の鎖を描いた。絵の腕で皇帝から貴族の身分を授かり、《ウルビーノのヴィーナス》などを豊かな色彩で描いた、16世紀ヴェネツィア派最大の画家とされる。 アルプスの麓、ピエーヴェ・ディ・カドーレに生まれた。生年は1488〜1490年ごろとみる説が有力だ。
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