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小川芋銭若葉に蒸さるる木精
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絵のほとんどを墨と淡い色で描いた小川芋銭が、この絵では絹に色をつけ、木の精たちを描いた。芋銭は河童のほかにも、水辺や野山の精霊を好んで描いた。《若葉に蒸さるる木精》は、その主な作品の一つに数えられる。題の「蒸さるる」は「蒸される」の古い言い方で、木の精たちは、若葉の色のもやに蒸されるように包まれている。
色をつけたこの精霊の絵と、紙に墨だけで描いた水虎と其眷族は、大正10年(1921年)、ともに日本美術院のアメリカでの展覧会に出品された。芋銭は同じ展覧会に、材料も描き方も異なる二つの精霊の絵を送ったことになる。本作はその後、名古屋の収集家・木村定三のものとなり、愛知県美術館に寄贈された。




