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北野恒富冥土の飛脚 梅川
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北野恒富の版画《冥土の飛脚 梅川》の梅川は、恋人が客の大金に手をつけてまで身請けした遊女だ。近松門左衛門の人形浄瑠璃「冥途の飛脚」の女主人公である。この版画は、大正11年(1922年)に出た「大近松全集」第2巻の付録で、同じ全集の付録には鏑木清方や上村松園も近松の作品の女性を描いている。
恋人の忠兵衛は、手紙や金を預かって運ぶ飛脚屋の養子だった。預かり物を盗めば死罪という掟があったが、梅川を身請けするため、大名の屋敷に届ける三百両の封を切ってしまう。金を届けるはずの飛脚が、自ら死へ向かう「冥途の飛脚」となるのである。二人は追手におびえながら、忠兵衛が生まれた大和の村まで逃げるが、ついに捕らえられて大坂へ引かれてゆく。




