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キマイラ
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ギュスターヴ・モローギュスターヴ・モロー

キマイラ

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ギュスターヴ・モローの《キマイラ》で女がすがる相手は、翼のあるケンタウロスの姿をしている。ギリシア神話のキマイラはライオン・ヤギ・ヘビが合わさった怪物だが、フランス語の「chimère」は、かなわない夢や幻想も指す。

モローの友人で画家のアリ・ルナンは1900年、この怪物を、ペガソスとケンタウロスを溶かし合わせて想像力そのものを形にしたものと読んだ。美術の歴史でこれほど明快で崇高な象徴は知らない、と書いた。一方、モローの作品目録を編んだピエール=ルイ・マチューは、深淵にしか行き着かない肉の愛の姿を見た。

同じ構図の板絵が個人蔵にもう1枚あり、裏に1866年の年記がある。この絵はそれをもう一度描いたものと考えられ、右下の鳥はこちらにだけいる。モローは1867年に2,000フランで売った。1943年、収集家グレンヴィル・L・ウィンスロップの遺贈でハーバード大学のフォッグ美術館に入った。2002年、コレクションが初めて館外を巡回し、この絵も最初の会場、東京の国立西洋美術館に出品された。

作品種別
絵画
技法
油彩・板
制作年
1867
作品サイズ
33 × 27.3 cm

作家プロフィール

ギュスターヴ・モロー
ギュスターヴ・モロー

パリの裕福な建築家の家に生まれ、幼くして絵と旅への憧れを植えつけられた。20代でイタリアに渡り、ルネサンスの巨匠たちを模写しながら、同世代の画家テオドール・シャセリオーと出会う。奔放な色彩と異国趣味を併せ持つシャセリオーの絵に、モローは終生消えない刺激を受けた。

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