
Public domain
河鍋暁翠ラ・フォンテーヌ寓話選 烏と狐
0
ラ・フォンテーヌの寓話「烏と狐」を、河鍋暁翠が日本の野の景色に移して描いた見開きの挿絵である。1894年にフランスの出版社フラマリオンが出し、東京で木版摺りした2冊本『ラ・フォンテーヌ寓話選』の第1巻に収められた。第1巻の挿絵14図は、暁翠と岡倉秋水、梶田半古、狩野友信が描いた。
寓話では、チーズをくわえた烏を、狐が、声も羽の美しさに見合うならこの森の不死鳥だ、とおだてる。烏が声を聞かせようと口を開くとチーズが落ち、狐はそれを取って、おべっか使いは耳を貸す者のおかげで暮らしていると教える。烏がくわえる丸い物はチーズ、伸び上がって見上げる狐は、ほめ言葉をかけているところと読める。
右下の落款は「豊翠」、印は「とよ」と読める。「豊」は暁翠の本名「とよ」の字だ。この本の28図のうち、同じ落款と印があるのは4図で、ほかにラ・フォンテーヌ寓話選 燕と小鳥たちラ・フォンテーヌ寓話選 矢で傷ついた鳥と、第2巻の「鳩と蟻」の図がある。
- 作品種別
- 版画
- 技法
- 木版多色刷
- 制作年(画)
- 1894






