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椅子の聖母子・巌上の鵜
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下村観山下村観山

椅子の聖母子・巌上の鵜

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ラファエロの円形画《小椅子の聖母》と同じ図の聖母子を、岩の上に群れる鵜の絵と一つの金地の屏風に貼り合わせた作品だ。制作は明治37年(1904年)ごろとされ、観山がイギリスに留学していた時期にあたる。

観山は日本画家として初めて文部省留学生となり、色の研究を主な目的に西洋画を模写した。留学中には、日本の絵具で写した西洋名画の模写を、イギリスから日本の展覧会へ送っている。

横浜美術館に残る観山の《小椅子の聖母》の模写は、ロンドンにあった模写から写したとされる絹本で、本作の聖母子とほぼ同じ大きさだ。2026年の東京国立近代美術館の下村観山展では、本作をイギリス留学の章に置き、観山のラファエロの模写二つと並べた。

ジャンル
和・アジアン
作品種別
絵画
技法
紙本着色/二曲一隻屏風
制作年
1904

作家プロフィール

下村観山
下村観山

13歳の少年が描いた雪景色の山水を、新聞は「実に後世恐るべし」と評した。少年はのちに、横山大観・菱田春草と日本美術院を代表する画家となる下村観山である。重要文化財の屏風《弱法師》をはじめ、能の世界にも根ざした作品を描いた。 明治6年(1873年)、紀州徳川家に代々小鼓で仕えた能楽師の家に生まれる。幕府と藩の世が終わって家禄を失うと、一家は東京へ移った。

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