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狩野探幽瀟湘八景図屏風
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この屏風では、どの面にも、上の中央に墨で縦長の四角が引かれている。八つとも空いたままだ。狩野探幽が中国の名高い八つの景色「瀟湘八景」を一面ずつ描いた屏風で、絵師として最高の位「法印」を得た翌年、62歳のときの作だ。
この四角は、詩を書いた紙を貼るための枠と考えられている。瀟湘八景は、宋の時代の中国で、絵に詩を書き込んで楽しむ習わしのなかで人気を集めた題材だった。この屏風は、詩が入らないまま残ったように見える。
美術史家の鬼原俊枝は、詩の枠だけでなく、屏風の仕立てにも着目した。二面ずつを縁で囲むのは古い形式で、絹に墨で描いた屏風もきわめて珍しい。これらの特徴から、鬼原は昔の屏風の形に立ち返った作とみる。





