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奥村政信遊女張果郎
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奥村政信の代表作《遊女張果郎》では、瓢箪から馬を出す仙人が遊女に替わる。もとの張果老は中国の仙人で、白いロバに乗って各地を巡り、休むときにはロバを瓢箪に収めたという。日本では瓢箪から駒が出る姿でも親しまれた。絵の題は、仙人の名の「老」を「郎」に替えている。
右上の小さな馬が背負う文は、誰に届けるのか。1915年にシカゴ美術館で開かれた展覧会の目録は、遊女の魂が文を運ぶ馬に姿を変え、恋人のもとへ向かう場面と読んだ。仙人の不思議な力を、恋しい人への使いに重ねた読みだ。
この摺りには「奥村政信筆」の署名と出版元・菊屋の印があるが、昭和の復刻だ。同じ図を江戸時代に摺り、筆で色を付けた一枚がシカゴ美術館に残る。









