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テオドール・ジェリコーねたみ偏執狂
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テオドール・ジェリコーの《ねたみ偏執狂》は、画家自身が「ねたみ」と名づけた絵ではない。画家の生前には公開されず、1863年に批評家ルイ・ヴィアルドがほかの4点とともに長持の底から見つけ、それぞれの偏執を表す題を付けた。別名は「サルペトリエールのハイエナ」で、いまも館の題に並ぶ。ヴィアルドによれば、女性は当時そう呼ばれていた。
当時の「モノマニー」は、一つの観念にだけ取りつかれ、ほかは正常に見える病を指した。ヴィアルドは歯ぎしりや血走った目をねたみの徴候と読んだが、美術史家ジネット・ジュバンヴィルは、なぜ怒りではなくねたみなのか分からないと指摘する。題と姿の結びつきは確かではない。
ヴィアルドは、サルペトリエール病院の医師ジョルジェのために描かれたとも述べた。画家と医師の関わりを示す文書はなく、医師の遺言書や死後の財産目録にもこの肖像は出てこない。5点はまとめては売られず、1点ずつ別々に人手に渡った。リヨン美術館は1908年、オーギュスト・シェラミーの旧蔵品の売り立てでこの絵を買った。
- 作品種別
- 絵画
- 技法
- 油彩・カンヴァス
- 制作年
- 1819–1822
- 作品サイズ
- 72 × 58 cm
作家プロフィール

テオドール・ジェリコー
馬に憑かれた画家だった。ルーアンの裕福な家に生まれ、パリでカルル・ヴェルネ、続いてピエール=ナルシス・ゲランに学んだが、教室の外でルーヴルに通い詰め、ルーベンスの肉体の躍動とミケランジェロの量感を独学で自分の血肉にしていった人だった。二十歳そこそこで発表した《突撃する近衛猟騎兵》は、まだ革命の硝煙が残るパリの空気を、跳ね上がる馬の前脚一本に凝縮してみせた。
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