
歌川芳藤
うたがわよしふじUtagawa Yoshifuji
8 Artworks
歌川芳藤(1828〜1887)は「おもちゃ絵の芳藤」と呼ばれた。歌川国芳門下に学びながら、錦絵の主戦場である役者絵や武者絵ではなく、子供の手に渡る一枚——切って組み立てる組上絵、着せ替え、双六、そして猫尽くしの戯画——に生涯を捧げた絵師である。
猫の顔を寄せ集めて一匹の大猫を作る《小猫を集めて大猫にする》のような寄せ絵は、師・国芳の趣向を子供の遊びの世界へ翻訳したものだ。おもちゃ絵は消耗品で、遊ばれ、切られ、捨てられる。だからこそ現存する芳藤の作品は少なく、残った一枚一枚が、明治の子供部屋の空気を伝える貴重な記録になっている。
派手な一枚も、栄達もない。それでも「子供が最初に出会う絵」を作り続けた職人の仕事は、近年、絵本と漫画の源流として静かに再評価されている。
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8 works












