「絵の鬼」と呼ばれた男は、山と海を描くためならどこへでも行った。吉田博(1876〜1950)は久留米に生まれ、洋画家として出発する。明治32年(1899年)、二十三歳で画料を懐に単身渡米し、デトロイトとボストンの美術館で水彩画展を開いて渡航費を稼ぎ出した——欧米画壇への売り込みを自力でやってのけた、最初の日本人画家の一人である。
1920・木版多色刷
1925・木版多色刷
1926・木版多色刷