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長谷川貞信(初代)都名所之内 栂尾門前雨中
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長谷川貞信は、京都の名所を描く揃い「都名所之内」で、茶の産地として知られる栂尾を取り上げた。札には「栂尾門前雨中」とある。栂尾は京都市街の北西、高雄山神護寺からさらに奥へ入った山中にあり、高山寺がある。建永元年(1206年)、明恵が後鳥羽上皇からこの地を与えられたことが、いまの高山寺の始まりとされる。
明恵は栄西から茶の種をもらい、栂尾に植えたと伝わる。鎌倉時代後期には栂尾の茶が評判になった。室町時代の闘茶では、ここの茶を「本茶」、ほかの産地の茶を「非茶」と呼んだ。
落款「貞信画」の下にある丸い印は、メトロポリタン美術館が押したもので、版画の一部ではない。この摺りは大正11年(1922年)、ロジャーズ基金によって同館に入った。同じ図の摺りは、アムステルダム国立美術館とロサンゼルス・カウンティ美術館にもある。









