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鈴木春信雪中相合傘
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多くの色を摺り重ねる錦絵が生まれて約2年後、鈴木春信は代表作《雪中相合傘》をあえて黒と白を中心に仕上げた。詩人の野口米次郎は、この絵がなければ浮世絵はどれほど寂しいだろう、と書いた。
浮世絵の研究者・田辺昌子は、この色の対比に、カラスとサギを対に描く「烏鷺図」が意識されていると見る。メトロポリタン美術館と大英博物館も、同じ図の摺りの題に烏と鷺の名を入れている。田辺は相合傘にも哀しい恋の物語を読む。当時、若い男女が相合傘で歩くのは、ふつうに見かける光景ではなかった。歌舞伎では、心中の場へ向かう男女を相合傘で歩かせるのが定番の演出だった。
田辺によれば、シカゴ美術館のこの摺りは、大英博物館やメトロポリタン美術館の摺りとわずかに異なり、別の版木から摺られた可能性がある。1931年にシカゴ美術館に寄贈された。










