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鈴木春信風流座敷八景 扇子晴嵐
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「風流座敷八景」は中判8枚組の春画。春信はこれに先立つ明和3年(1766年)頃、巨川の依頼で、中国の画題「瀟湘八景」を身近な調度に見立てた8枚揃「坐鋪八景」を作っており、この組物はそれと表裏をなす。「扇子晴嵐」は八景の「山市晴嵐」を扇子に見立てた題で、8図すべてがそろって紹介されたのは1994年のことである。
男は扇の地紙売りとされる。地紙売りは扇に張る地紙を売り歩いた行商人で、天明初年(1780年代初め)頃まで、夏になると江戸の町に現れた。地紙形の箱をいくつも肩に担ぎ、値が決まるとその場で折って売った。右下の扇形の黒い箱がそれである。派手な身なりの若者が多かったという。
上の歌は、享保10年(1725年)の写本『享保世説』に載る福尾吉次郎の狂歌「座敷八景」を作り替えたものと、石上阿希は指摘している。この一枚は画家のジョン・シンガー・サージェントやジェラルド・ケリーらの旧蔵で、1972年にケリー夫人が大英博物館に寄贈した。









