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渓斎英泉新吉原遊君七小町 かよひこまち 佐野松屋内松嶌
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小野小町に百夜通えば思いをかなえると言われた深草少将は、九十九夜目に世を去った。渓斎英泉はこの伝説を、新吉原の遊女・松嶌に重ねて描いた。「新吉原遊君七小町」は、小町の伝説をもとにした七つの能に遊女を当てたシリーズで、この図の「かよひこまち」は能「通小町」を指す。
右上の「佐野松屋内松嶌」は、新吉原の江戸町二丁目にあった佐野松屋の遊女・松嶌という意味だ。英泉は美人画で人気を得たあと、実在の遊女を描くシリーズを次々に手がけた。
題の札の後ろには、花で縁取られた別の札がある。そこに書かれた「色見えでうつろふものは世の中の人の心の花にぞありける」は、小町自身の歌だ。草木の花と違って、人の心は色にも見せずに移ろう、と詠む。七小町の一つ、能の「関寺小町」には、この歌を引いた一節がある。









