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歌川豊国七代目市川團十郎の松若丸
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右上に役名「松若丸」と役者名「市川團十郎」がある。松若丸は、梅若伝説を題材にした隅田川物の人物である。京の公家吉田家の若君にあたる。四代目鶴屋南北の『隅田川花御所染』は、文化11年(1814年)3月に市村座で初演された。七代目市川團十郎は、その初演で松若丸を勤めた。
この芝居の松若丸は、天狗にさらわれたのち天下を狙う謀反人となる。大友常陸之助頼国を殺し、その名を名乗る。許婚の花子の前は、松若はもう世にないと思って出家し、清玄尼となる。清玄尼は頼国の正体が松若と知り、恋い焦がれる。斬られて息絶えたのちも、亡霊となって松若を追う。最後の幕「都鳥名所渡」は道成寺の趣向を借りる。清玄の亡霊は鐘の中で蛇体に化し、松若に襲いかかる。
足もとへ這い寄る蛇は、左に続く図から伸びている。落款の脇の丸印「極」は改印である。下端で切れた丸印は、版元鶴屋金助の鶴の印である。









