
Public domain
ピエト・モンドリアン灰色の木
0
《灰色の木》でモンドリアンが選んだのは、黒・白・灰だけで木を描くことだった。同じ1911年に描いた《進化》の豊かな色を、ここでは手放している。木の連作を重ねて抽象画へ向かっていく、その途中の一枚と読める。
描いたのは、1911年秋にアムステルダムでピカソとブラックのキュビスムを初めて見たあと、翌年1月にパリへ移る直前だった。研究者ジョン・ミルナーは、木全体がかすかな楕円を描くところに、二人に倣った描き方を見ている。この楕円は、その後3〜4年の作品では画面を縁取る形としてはっきり現れるという。
木の形の変化は、翌1912年の《花咲くりんごの木》と比べると分かりやすい。ミルナーは、輪郭は《灰色の木》に似ているものの、形がさらに細かな面に分かれ、ずっと抽象的になったと指摘している。
- 作品種別
- 絵画
- 技法
- 油彩・カンヴァス
- 制作年
- 1911
- 作品サイズ
- 79.7 × 109.1 cm
作家プロフィール

ピエト・モンドリアン
ニューヨークに着いた最初の晩、ピエト・モンドリアンはブギウギを知り、たちまち夢中になった。水平・垂直の線と三原色、白・黒・灰だけで画面を組む「新造形主義」を唱えたオランダの画家は、68歳で渡ったこの街でも描き方を変え続けた。 1872年、オランダのアメルスフォールトに生まれた。小学校の校長で絵をたしなむ父と、ハーグ派の風景画家だった叔父に絵を習った。
プロフィールを見る







