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長沢蘆雪虎図(無量寺襖絵)
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「日本一大きい虎の絵」とも呼ばれるのが、長沢蘆雪の《虎図》だ。蘆雪の代表作といえばこの虎で、雑誌や中学の美術教科書の表紙も飾ってきた。高さ約1.8メートルの襖6面に描かれ、幅は6メートルあまりに及ぶ。師の円山応挙に代わって、33歳で和歌山・串本の無量寺を訪れたときに描いた。
江戸時代の日本にいなかった虎を、蘆雪はどう描いたのか。美術史家の辻惟雄は、中国の絵や虎の皮を見ながら描いたのではないかと推測する。身近な動物とのつながりは、襖の裏に隠れている。そこには、虎と同じ姿勢で魚を狙う猫が描かれている。獲物に飛びかかる猫の動きを、虎の形に置き換えたと読める。
蘆雪はその虎を、輪郭線を引かずに、襖を立てたまま一気に描いた。頭と前脚は正面から、胴と後脚は左斜め前から見た形を組み合わせている。辻は、人の背より高い襖から虎がはみ出し、飛びかかってくるように見えるところに、蘆雪の非凡さを見た。
- 作品種別
- 絵画
- 技法
- 紙本墨画/襖6面
- 制作年
- 1786–1787









