
Public domain
ウィリアム・ブレイクネブカドネザル
0
旧約聖書『ダニエル書』に出てくるバビロンの王ネブカドネザルである。王は傲慢のために正気を失い、牛のように草を食べる身になった。ブレイクはこの王を、先に『天国と地獄の結婚』の24番目の図版でも四つんばいの姿で描いている。
1795年、ブレイクは「ラージ・カラー・プリント」と呼ばれる12図の連作に取りかかった。厚紙に絵具で描き、湿らせた紙を重ねて印刷機に通す。刷り上がった紙に、ブレイクと妻キャサリンがインクと水彩で手を加えた。《ネブカドネザル》の刷りは4枚あり、テート・ブリテン、ボストン美術館、ミネアポリス美術館に残る。もう1枚は1887年から行方が分からない。
この刷りは、紙の透かしに「J Whatman 1804」とある。色の刷り具合から、1804〜05年頃にあらためて刷ったうちの最初の1枚とされる。1805年にブレイクがトマス・バッツへ8点を1点1ポンド1シリングで売ったうちの一つで、1906年にW・グレアム・ロバートソンが買い、1939年にテートへ寄贈した。
- 作品種別
- 絵画
- 技法
- 多色刷モノタイプ、ペンとインク・水彩加筆、紙
- 作品サイズ
- 44.6 × 62 cm
作家プロフィール

ウィリアム・ブレイク
詩人であり画家であり、職業としては銅版彫師だった。1788年ごろから使いはじめたレリーフ・エッチングは、亡くなった弟ロバートが夢に現れて教えたのだとブレイク自身が語っている。文字と図像を同じ銅板に酸で彫り起こし、刷ってから手で彩色する――この「彩飾印刷」で、1789年に《無垢の歌》を、1794年にはそれと対をなす《経験の歌》を合本にして世に出した。
プロフィールを見る







