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ディエゴ・ベラスケス扇を持った女性
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胸元の深く開いたドレスは、17世紀のスペインではきわめて珍しかった。ベラスケスの《扇を持った女性》では、このフランス風の服とスペインの貴婦人のベールが、モデルが誰かを探る手がかりになる。ベラスケスの肖像の多くは、王家や宮廷の人々を描いたもので、誰かがすぐ分かる。だが、この女性の名は分かっていない。
この装いから有力な候補とされるのが、フランスの貴婦人シュヴルーズ公爵夫人だ。政治の陰謀でフランス王ルイ13世の宰相リシュリューと対立し、1637年に男装して国外へ逃れた。スペイン王フェリペ4世が夫人をかくまった。
この説を支えるのは、1638年1月の手紙だ。そこには、ベラスケスがいま夫人をフランス風の装いで描いている、とある。彼が描いたと分かっているフランス人女性は、この夫人だけだ。ただし、夫人のほかの肖像と顔が似ていないとして、この説をとらない研究者もいる。画家の娘フランシスカやスペインの高級娼婦とする説もある。
- 作品種別
- 絵画
- 技法
- 油彩・カンヴァス
- 制作年
- 1640
- 作品サイズ
- 95 × 70 cm
作家プロフィール

ディエゴ・ベラスケス
《ラス・メニーナス》を描いたディエゴ・ベラスケスは、サンティアゴ騎士団の審査で、親しい画家たちから一度も絵を売ったことがないと証言された。17世紀スペインの宮廷画家で、のちにフランスの画家エドゥアール・マネが画家の中の画家とたたえた人物である。 1599年、セビーリャに生まれ、画家で理論家のフランシスコ・パチェーコに学んだ。
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