黒い猫を胸に抱いた女が、こちらを見ているようで、見ていない。1919年の《黒船屋》——ふくよかな体つきに対して首だけが細く長く、伏せぎみの大きな瞳はどこか遠くをさまよう。この一枚に結晶した女性像を、人は「夢二式美人」と呼んだ。うつむき加減の輪郭を追う柔らかな線と、たっぷりとした余白。感傷が、絵の姿かたちそのものに移されている。 本名は茂次郎。
1930・紙本着色
1924・楽譜表紙(セノオ音楽出版社、1924年五版)
1933・紙本墨画/額
1933・紙本着色
1933・紙本淡彩/掛幅
1933・ペン・水彩・紙
1932