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喜多川歌麿山姥と金太郎 面
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金太郎が目に当てているのは眉を描いた紙の面で、題の「面」はこれである。「歌麿筆」の署名と丸い版元印。
山姥は山に棲む鬼女で、金太郎は足柄山でその手に育った赤い肌の子である。のちに源頼光に仕える坂田金時になる。歌麿はこの母子を40点近く描いた。それまで白髪の老婆だった山姥を、乱れ髪と太い眉だけ残して若い母に描き替え、乳を飲ませ、髪を梳き、栗を与える場面を重ねた。世阿弥の「形は鬼、心は人」になぞらえて読まれてきた連作である。
寛政5年(1793年)に評判の娘の名を錦絵に入れることが、寛政12年(1800年)には美人の大首絵が禁じられた。母子の図が多く描かれたのはこの取締りの下で、障りの無い主題を選んだものとも思われる。この摺りは山中商会からケイト・スタージェス・バッキンガム(1858〜1937)が1929年に買い、同年シカゴ美術館に寄贈した。









