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ジャン=フランソワ・ミレー晩鐘
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ミレーの《晩鐘》は、19世紀に最も広く複製された宗教画の一つで、フランスの何千もの家庭に版画が飾られた。けれども本人は教会に通う信者ではなかった。描いたのは、子どものころの思い出である。
畑仕事の途中で教会の鐘が聞こえると、祖母は皆の手を止めさせ、亡くなった人たちのために祈らせたと、ミレーは語っている。絵の二人が唱えるのは、アンジェラスというお告げの祈りだ。天使がマリアに、キリストを身ごもると告げた出来事を思い起こす。当時の農村では、教会の鐘が朝・昼・夕に、その時を知らせた。地平線の鐘楼は、バルビゾンの隣村シャイイ=アン=ビエールの教会だ。
この絵は、注文したボストンの収集家にさえ引き取られなかった。1860年には1000フランで売られたとされる。ところが1889年の競売では、ルーヴル美術館とアメリカの買い手が競り合い、55万3000フランに達した。絵を国内に残せるかが国の問題になったが、資金が出ずアメリカへ渡った。翌年、パリの百貨店の社長が買い戻し、のちに遺言で国に贈った。
- 作品種別
- 絵画
- 技法
- 油彩・カンヴァス
- 制作年
- 1857–1859
- 作品サイズ
- 55.5 × 66 cm
作家プロフィール

ジャン=フランソワ・ミレー
ジャン=フランソワ・ミレーは、草刈りや脱穀、種まきなど、のちに絵に描く畑仕事を、ノルマンディーの農家の長男として自分の手でしてきた。《落穂拾い》《晩鐘》《種まく人》で知られ、バルビゾンで働く農民を描いた、バルビゾン派を代表する画家の一人である。 1837年、奨学金を得てパリへ出て、ポール・ドラローシュのアトリエに入ったが、授業にはなじめなかった。
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