
Public domain
長谷川等伯陳希夷睡図
0
3年も眠り続けたという中国の道教の修行者、陳摶を描いたのが、長谷川等伯の《陳希夷睡図》である。等伯がまだ「信春」と名のり、当時の主流だった狩野派に学んでいたころの作とみられる。
陳摶は10世紀ごろの人で、宋の皇帝から「希夷」の名を贈られたため、陳希夷と呼ばれる。等伯が語った絵の話を書き留めた『等伯画説』には、京都の大徳寺に、木の下や岩に寄りかかって眠る陳摶を雪舟が描いた絵があったと記されている。その絵の行方は分からないが、等伯がこの作品を描くときに参考にした可能性があるとされる。
狩野派に学んだ手がかりは、左下の「信春」の印にある。等伯は20歳代後半から袋の形の印を使っていた。この絵の印は、狩野派の絵師が好んだ、古代中国の三本足の器の形である。この印のある作品は、この絵を含めて5点しか知られていない。衣のしわを描く短く強い線にも狩野派の影響が見える。これらの特徴から、所蔵する石川県七尾美術館は40歳代前半ごろの作とみている。
- 作品種別
- 絵画
- 技法
- 紙本墨画・掛幅
- 作品サイズ
- 48.1 × 23.1 cm






