
ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ
Giovanni Battista Tiepolo
14 作品
天井を見上げると、そこにもう一つの空が広がっている。ティエポロの絵はいつもそうだった。ヴェネツィアに生まれ、グレゴリオ・ラッツァリーニのもとで修業したのち、パオロ・ヴェロネーゼの華やかな色彩とセバスティアーノ・リッチの軽やかな筆致を吸収して、十八世紀最大の壁画・天井画作家へと駆け上がる。
真骨頂は光の扱いにある。重厚な明暗を捨て、蜂蜜色の逆光と真珠のような白を多用し、雲の切れ間から人物が舞い降りてくるような浮遊感を作り出した。ヴェネツィアのラビア宮ではアントニウスとクレオパトラの饗宴で古代の宴を目もくらむ絢爛さで再現し、スクオーラ・グランデ・デイ・カルミニやジェズアーティ教会の天井では聖人たちを渦巻く雲間に配して、信仰と演劇性を一体化させてみせた。ヴィチェンツァ郊外のヴィッラ・ヴァルマラーナでは、神話と叙事詩の場面を軽妙な筆で連作にし、息子ジャンドメニコと二人三脚で仕上げている。
名声はイタリアにとどまらず、1750年代にはドイツへ招かれ、ヴュルツブルクの司教館で階段広間の天井いっぱいに四大陸の寓意を描いた。地球上のあらゆる大陸が一堂に会するこの絵は、フレスコ画史上最大級の作例として今も見る者を圧倒する。晩年はスペイン王カルロス三世の招きでマドリードに渡り、王宮の天井画に取り組みながら1770年に没した。当時すでに新古典主義の波が押し寄せていたが、その静かな理性の時代の直前に、ティエポロは最後の華やかな祝祭を天井の上に描き切ったのだった。エッチング集カプリッチやスケルツィに見られる幻想的な小品もまた、彼の想像力の奥行きを伝えている。
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