
ジャコモ・マンズー
Giacomo Manzù
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ジャコモ・マンズー(1908〜1991)は、北イタリア・ベルガモの靴職人の家に生まれた。彫刻の手ほどきといえば数度の夜間美術教室くらいで、特定の師にはつかず、あとは古典彫刻を自分の目で見て学んだ人だった。
名を世界に知らしめたのは、ローマのサン・ピエトロ大聖堂に据えられた青銅の《死の扉》である。1964年、五百年ぶりに新調されたこの扉で、マンズーは聖書の場面を大づかみな量塊とざらついた表面のまま刻み、教会のブロンズ扉という古い仕事を今の手つきでやり直してみせた。もうひとつ、生涯かけて何度も形を変えて彫り続けたのが《枢機卿》の連作だ。緋の祭服をまとった坐像・立像は、体の凹凸をほとんど円錐ひとつに畳み込みながら、それでも人の気配と息をひそめる沈黙を失わない。
量塊を大きく単純化しながら、表面にはノミの震えをそのまま残す──その両立が、マンズーの彫刻を宗教的な主題と近代彫刻のあいだに立たせている。ロダン以後の具象彫刻を、装飾でも写実でもない、祈りに近いかたちへ引き戻した作家である。
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