期間限定 手数料割引中 出品者3% 購入者1%
ジョージ・グロッス

ジョージ・グロッス

George Grosz
0 作品

ベルリンの街角に立って、グロッスは見たものをそのままペン先に流し込んだ。太った資本家、勲章まみれの将校、義足の傷痍軍人、娼婦、酔漢――第一次大戦後のワイマール共和国が抱える膿を、彼は少しも美化せずに描いた。線は意地悪なほど鋭く、色は毒々しい。誰もが醜く歪んでいるのに、その戯画には確かにベルリンの空気が写っている。

ドレスデンの美術アカデミーで学んだ後、ベルリンでダダ運動に加わり、ジョン・ハートフィールドやラウル・ハウスマンらとフォトモンタージュの実験にも手を染めた。名前を「Georg Groß」から英語風の「George Grosz」に変えたのも、この頃のアメリカ趣味と反ドイツ的な皮肉の身振りだった。1920年代には《社会の柱》《日食》といった代表作で、教会・軍・司法・報道がぐるになって国民を欺く構図を容赦なく暴き、たびたび冒涜罪や名誉毀損で訴えられている。

風刺画家としての名声とは裏腹に、本人は油彩の技術にも強いこだわりを持ち、ブリューゲルやゴヤの伝統を強く意識していたという。1933年、ナチスが政権を握る直前にアメリカへ渡り、ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグで教鞭を取った。亡命後の作品は次第に穏やかな写実へと傾き、かつての鋭さは薄れていったが、それでも故国への複雑な視線は消えなかった。1959年、ベルリンに帰還して間もなく、階段から転落して急逝している。皮肉屋の目に映った20世紀前半のドイツは、彼のペンを通して今もなお生々しい。

ジョージ・グロッスの作品をお持ちですか?

Cugiraで出品してみませんか?

出品する

作品が見つかりません