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フランク・ステラ

フランク・ステラ

Frank Stella
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フランク・ステラ(1936〜2024)は、絵画・版画・彫刻を横断して仕事をしたアメリカの美術家。マサチューセッツ州モールデンに生まれ、プリンストン大学では歴史を専攻したが、絵筆を握る手ほどきはそれ以前、フィリップス・アカデミー在学中に受けている。そこで触れたジョセフ・アルバースやハンス・ホフマンの造形が、色面と構造への関心を育てた。

二十代半ばで発表した《ブラック・ペインティングス》が、ステラの評価を一気に押し上げる。市販のエナメル塗料を刷毛でのせ、黒一色の地に等間隔の平行線だけを走らせたこの連作は、1959年にニューヨーク近代美術館の「Sixteen Americans」展へ並び、抽象表現主義の熱っぽい筆致とは正反対の、冷えた画面として受けとめられた。奥行きの錯覚も物語もなく、絵を一個の物体として突き出す。「見えているものが見えているすべてである(What you see is what you see)」という彼の言葉どおり、線と地のあいだに逃げ場のない構成にこそ、この仕事の凄みがある。

その後ステラは四角い枠すら手放し、輪郭を画面内部の構造にしたがわせる変形カンヴァスへ進む。晩年には金属やレリーフを組み込んだ奔放な立体作品にまで踏み出し、禁欲的な平面から絢爛な三次元へと、みずからの形式を大きく振り切ってみせた。

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