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歌川貞虎見立二十四孝之内 廷堅
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歌川貞虎の《見立二十四孝之内 廷堅》は、母の便器を自ら洗ったという孝行話を、遊女が盥の水をあける場面に重ねた見立絵である。「廷堅」は北宋の詩人・書家、黄庭堅を指す。使用人も妻もいながら、自分で母の便器を清めた「二十四孝」の人物だ。名札には「黄」の字が無く、「庭」の代わりに同じ音の「廷」と書いて「ていけん」と読みを振っている。
盥に浮く房楊枝は、柳や竹の一端をくだいて房状にしたものである。使い終えた房楊枝の浮く水をあける所作は、遊女の朝の身支度を孝行の故事に重ねたものと読める。公文教育研究会の解説では、このシリーズは英泉の「浮世二十四孝」と並び、江戸後期を代表する二十四孝の見立絵とされている。
この摺りは、アムステルダムの収集家ヘルマン・カレル・ウェステンドルプの旧蔵品である。1968年に未亡人の遺贈でオランダのアジア美術友の会に渡り、1969年からアムステルダム国立美術館に貸し出されている。
- Genre
- Japanese & Asian
- Work Type
- Technique
- 木版多色刷/大判
- Year Created (image)
- 1830–1840
- Dimensions
- 36.7 × 25.3 cm
Artist profile

歌川貞虎
歌川貞虎(うたがわさだとら)は、文化14年(1817年)の団扇絵に「歌川貞虎左筆」と署名した。初代歌川国貞(三代目歌川豊国)に学んだ江戸後期の浮世絵師で、孝行話や名所の景色を、遊女や母子の日常に重ねる絵を描いた。 この署名を記録したのは、井上和雄編の「浮世絵師伝」である。「左筆」は左手で文字を書くことを指し、貞虎は左利きだったとみる見方がある。
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