
Public domain
ジュゼッペ・アルチンボルドThe Jurist
0
顔は羽をむしった鶏と魚でできている。鳥の目がそのまま男の目になり、魚の口が口に、魚の尾があごになる。胴は書物と書類の山である。上の本の背には、中世の法学者の名「Isernia」が見える。裏面には、画家の署名と1566年の年記がある。
画家の友人グレゴリオ・コマニーニは1591年の対話篇『フィジーノ』で、皇帝マクシミリアン2世の命で描かれた法学博士の肖像に触れている。その人の顔は梅毒で崩れ、あごには毛がわずかしか残っていなかった。アルチンボルドはその顔を、焼いた動物と魚だけで組んだ。見た者は誰でもすぐ本人と気づいたという。皇帝の喜びと宮廷の笑いは言うまでもない、とコマニーニは書く。
この絵は1902年に、宗教改革者カルヴァンの戯画と解かれた。1957年には、コマニーニらの記述をもとに、帝国副宰相ヨハン・ウルリヒ・ツァジウスとする説が出た。ツァジウスは1565年、ウィーンで暴れ馬の馬車から飛び降り、頭に傷を負っている。顔の崩れを、この事故の傷とする見方もある。
- Work Type
- Painting
- Technique
- 油彩・カンヴァス
- Year Created
- 1566
- Dimensions
- 64 × 51 cm
Artist profile

ジュゼッペ・アルチンボルド
ミラノに生まれ、1562年にウィーンのハプスブルク宮廷へ召し出された。仕えたのはフェルディナント1世、マクシミリアン2世、ルドルフ2世の三代で、1587年にルドルフ2世の許しを得てミラノへ戻るまで、四半世紀を宮廷画家として過ごしている。仕事は絵を描くことだけではない。祝祭や行列の演出も任され、橇や仮面、衣裳の下絵がいまも残る。
View full profile







