
Public domain
ニコラ・プッサンエコーとナルキッソス
0
プッサンは、オウィディウス「変身物語」から、ナルキッソスの死と、彼に恋したエコーを描いた。この死の場面にエコーを加えたのは、プッサンが最初と考えられている。相手の言葉を繰り返すことしかできないニンフのエコーは、美少年ナルキッソスに恋して拒まれた。ナルキッソスは泉に映る自分に恋して衰え、最後に「さようなら」と言うと、エコーも「さようなら」と返した。
頭のそばのスイセンは、ナルキッソスが命を落とした場所に残った、彼の名を持つ花である。岩に変わりかけているのはエコーである。松明を持つ人物は愛の神アモルで、その松明は葬儀を暗示するとも読まれる。
1927年、美術史家エルヴィン・パノフスキーは、ナルキッソスの姿をヴェネツィアの画家パリス・ボルドーネの死せるキリスト像に結びつけ、キリスト教の響きを読み取った。X線写真では、絵の下に、横たわる女性と聖家族という別の2つの構図が見つかっている。
- Work Type
- Painting
- Technique
- 油彩・カンヴァス
- Year Created
- 1629
- Dimensions
- 74 × 100 cm
Artist profile

ニコラ・プッサン
ニコラ・プッサンは、生涯の大半をローマで過ごしたフランスの画家である。聖書や神話、古代史の物語を、人物の表情や身ぶりで語った。助手を使わず、一人で時間をかけて描いた。構図を考えるときには、小さな蠟人形を箱の舞台に並べた。 1594年、フランス北部ノルマンディーのレ・ザンドリ近くに生まれた。修業時代の記録は少ないが、18歳ごろにはパリへ出ている。
View full profile







