期間限定 手数料割引中 出品者3% 購入者1%
ジョルジョ・デ・キリコ

ジョルジョ・デ・キリコ

Giorgio de Chirico
0 Artworks

長く伸びた影が、誰もいない広場の敷石を斜めに横切っている。ローマ風の柱廊、遠くを走る小さな汽車、台座の上に置き去りにされた古代彫像――ジョルジョ・デ・キリコ(1888〜1978)が描いた街は、いつも人の気配だけを残して人がいない。

ギリシャのヴォロスに生まれ、少年時代をアテネで過ごした後、ミュンヘンの美術アカデミーに進んだ。この地でニーチェとショーペンハウアーを読み込み、アルノルト・ベックリンの絵から、静かな風景の奥に不穏なものが潜んでいるという発想を引き継いだ。

パリに移り住んだ1910年代、デ・キリコは無人の都市を描く連作に取りかかる。遠近法はところどころで平然と狂わされ、影の向きと物の向きが噛み合わない。空は石膏を思わせる白っぽい色に塗り込められ、そこに顔のないマネキンが立つ。何も起きていないのに、次の瞬間に何かが起こりそうな気配だけが画面に張りつめている。のちに形而上絵画(ピットゥーラ・メタフィジカ)と呼ばれるこの様式は、こうして生まれた。

1917年、フェラーラの陸軍病院で療養中にカルロ・カッラと出会う。二人はこの静かな不安の絵画を一つの流派として磨き上げていった。ここで確立された謎めいた空間の作法は、後にマックス・エルンストやルネ・マグリットらシュルレアリストの手に渡り、彼らの絵の骨格になっていく。

だが当のデ・キリコは1919年を境に方向を変える。ルネサンスの巨匠たちの絵に立ち返り、筆致も色彩もより古典的で重厚なものへと移していった。周囲がこの転向に戸惑う中でも、生涯その画風を手放さなかった。1978年、ローマで没した。

Own a work by Giorgio de Chirico?

List it for sale on Cugira.

List a work

No artworks found