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布袋図
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伊藤若冲伊藤若冲

布袋図

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伊藤若冲の《布袋図》に描かれた布袋は、もらった物を何でも袋に入れたことから、その名で呼ばれた禅僧だ。生前から弥勒の化身とみなされ、没後にはその姿を描いて福を祈る風習が生まれた。日本では七福神の一人として親しまれている。

ここに見えるのは、1927年に恩賜京都博物館が編んだ画集「若冲畫選」の図版だ。同じく七福神の一人を描いた大黒天図と並んで載ったが、当時の持ち主は別々だった。《布袋図》は京都府の安井源七が持っていた。

画面の上には、白歳ほか二人が書き添えたとされる文が三つある。若冲の家を継いだ弟も白歳と伝わるが、同じ人物かは分からない。画面にある二つの印のうち、円い印には「若冲居士」とある。どちらも同じ画集の巻末に載る印影と形が一致する。

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コロタイプ図版(『若冲畫選』便利堂コロタイプ印刷所、1927年)

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伊藤若冲
伊藤若冲

庭に数十羽の鶏を放し、朝な夕なその姿を写し続けた男がいた。羽の重なり、蹴爪の反り、地を掻く一瞬の脚——飽きるほど眺めてから、ようやく筆を執る。伊藤若冲は正徳6年(1716年)、京・錦小路の青物問屋「枡屋」に長男として生まれた。家業を切り盛りするかたわら、まず狩野派の筆法を習い、次いで舶来の宋元画を一枚また一枚と模写し、尾形光琳ら琳派の金地の装飾も取り込んだ。

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