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ポール・セザンヌリンゴの籠
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セザンヌの《リンゴの籠》は、よく見ると卓のつじつまが合わない。静物画の描き方を変えた彼の試みがよく表れた一枚だ。めったに絵に署名しなかったセザンヌが、この絵には署名を残している。それは、この絵か最初の持ち主を大事に思っていたしるしと見られている。
卓の縁は布の左右でずれ、皿の菓子には横から見た形と上から見た形が混じる。ルネサンス以来、絵の奥行きは一つの位置から見た形に従って描くのが決まりだった。セザンヌはそこを離れ、少しずつ違う位置から見た形を一枚に収めたと読まれている。
描き損じにも見えるが、傾いた瓶や籠は菓子や布の線と組み合わされ、画面全体では釣り合っていると評されてきた。卓の縁にも、注意深く描いた跡がある。線がつながらなくなる所は、どれも隠されていて見えない。
- Work Type
- Painting
- Technique
- 油彩・カンヴァス
- Year Created
- 1893
- Dimensions
- 65 × 80 cm
Artist profile

ポール・セザンヌ
ポール・セザンヌは、学校でのちの小説家ゾラをかばって袋叩きにされ、翌日、籠いっぱいのリンゴを贈られたと詩人ガスケに語っている。リンゴの静物やサント=ヴィクトワール山の連作で知られ、日本では「近代絵画の父」と呼ばれるフランスの画家だ。 生まれたのは南フランスのエクス=アン=プロヴァンス。父はまだ帽子屋で、銀行を開いたのは息子の誕生から9年後だった。
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