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歌川国芳通俗三国志英雄之壱人 趙雲
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救い出された子を、父親が地面に投げる。歌川国芳の《通俗三国志英雄之壱人 趙雲》は、蜀の武将・趙雲が主君の子を救った物語を、その意外な続きまで伝える一枚だ。劉備が敗れた長坂坡で、趙雲は劉備の幼い子・阿斗を敵軍から救い出す。胸元からのぞく小さな頭が、のちに蜀の皇帝となる阿斗だ。
絵に添えられた文章では、趙雲は敵将を五十余人討って阿斗を救う。ところが劉備は、子のために大切な将を失うところだったと怒り、阿斗を地面に投げる。趙雲は泣きながら劉備に頭を下げた。文章は、主君が主君らしければ家臣も家臣らしくなる、という言葉を引き、まさにそのとおりだと結ぶ。
国芳はこの図を、天保7年(1836年)ごろ、「通俗三国志」の英雄を描くシリーズの一枚として制作した。「通俗三国志」は、中国の物語「三国志演義」を江戸時代に訳した本で、劉備の側に立って話が進む。
- Genre
- Japanese & Asian
- Work Type
- Technique
- 木版多色刷/大判竪絵
- Year Created (image)
- 1836
Artist profile

歌川国芳
天保の江戸で「武者絵の国芳」の名を知らぬ者はいなかった。歌川国芳(1797〜1861)は日本橋の染物屋の子に生まれ、十五歳で初代歌川豊国に入門する。しかし兄弟子歌川国貞(三代目歌川豊国)の陰で十年以上鳴かず飛ばず——転機は文政10年(1827年)頃の《通俗水滸伝豪傑百八人之一個》だった。
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