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ジョン・エヴァレット・ミレイFerdinand Lured by Ariel
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妖精といえば人間を小さくしたような姿で描かれていた時代に、ミレイは人間離れした妖しい生きものを描いた。《エアリエルに誘われるファーディナンド》は、自然を戸外で描くというラファエル前派の決まりに従った、彼の最初の作品だ。
劇作家シェイクスピアの「テンペスト」から、父が難破で溺れたと思っている王子を、妖精が歌で誘う場面を描いている。妖精の姿は王子には見えていない。この空想の場面の背景は、1849年の夏、オックスフォード近くの屋敷に滞在して描いた。仲間の画家への手紙には、自然をあるべきように描けば「雑草1本に1か月かかる」が、今のままでも草の葉も木の葉も1枚ずつ描き分けた、と書いている。
この妖精はすぐには受け入れられず、注文した画商は引き取りを断った。1850年の展覧会では、雑誌が「おぞましい緑の小鬼」と呼んだ。それから長い年月を経た2019年、イギリス政府は、950万ポンドと評価されたこの絵の国外への持ち出しを一時差し止めた。
- Work Type
- Painting
- Technique
- 油彩・板
- Year Created
- 1849–1850
- Dimensions
- 64.8 × 50.8 cm
Artist profile

ジョン・エヴァレット・ミレイ
夏目漱石が「草枕」で何度も取り上げた「ミレーのオフェリヤ」は、ジョン・エヴァレット・ミレイの《オフィーリア》である。ミレイは19世紀イギリスの画家で、ラファエル前派兄弟団をつくった一人であり、のちにこの時代でもっとも成功した画家の一人となった。 フランスの画家ジャン=フランソワ・ミレーとは別人で、日本では区別するためにミレイと書くことも多い。
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