
ジョルジュ・ブラック
Georges Braque
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ジョルジュ・ブラック(1882〜1963)は、20世紀の絵画を根本から組み替えたフランスの画家だ。パリ近郊アルジャントゥイユに生まれ、港町ル・アーヴルで育った。装飾画工だった父の仕事を継ぎ、壁に木目や大理石の模様を描き出す職人の手わざを身につける。絵具で物質の肌理そのものを立ち上げるこの訓練は、生涯を通じて彼の画面の底に流れ続けた。1905年頃にはマティスらのフォーヴィスムに合流し、南仏の光を燃え立つ色面に置き換えている。
画家としての進路を変えたのは、1908年前後に始まるパブロ・ピカソとの協働だった。セザンヌの造形を手がかりに、対象をいくつもの視点から解体し、平らな面へと組み直していく。二人はほとんど毎日のように互いの制作を見せ合い、署名を隠せば作者を見分けられないほど画風が重なった時期もあった。ここからキュビスムが生まれる。
なかでも1912年、印刷紙や木目紙を画面に貼り込むパピエ・コレの手法にたどり着いたことは大きい。絵具の外にある現実の素材を、絵画の内側へ引き入れてしまう。第一次世界大戦に従軍して負傷したのち、彼は喧噪を離れ、静物や室内を静かな色調でまとめる様式へと歩みを移していった。
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