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ドナルド・ジャッド
Donald Judd
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ドナルド・ジャッド(1928〜1994)は、絵画でも彫刻でもない「モノ」を作ることに生涯を費やした。ミズーリ州エクセルシオール・スプリングス生まれ。若い頃は表現主義風の絵を描いていたが、1959年からアートフォーラム誌などに批評を書きはじめると、他人の作品を見る目がそのまま自分の作品への疑いに変わっていった。
1964年の論考《スペシフィック・オブジェクト》で、ジャッドは絵画の平面性にも彫刻の身振りにも属さない第三の対象を打ち出す。以後、亜鉛引きの鉄板やアルミニウム、赤や黄に着色したプレキシガラスを、自分の手ではなく工場や職人に発注して作らせた。手の痕跡も作者の感情も残さない、寸分違わぬ箱。壁に等間隔で積み上げた〈スタック〉、床に列をなして並ぶ箱の連なり——見る者の前にあるのは像でも比喩でもなく、ただそこにある物質と、物と物のあいだの空間そのものだった。
1971年、ジャッドはニューヨークを離れテキサス州マーファへ移り住む。荒野に囲まれたこの町で、作品を美術館の壁からではなく、自ら選んだ土地と建物に永久設置する構想を実行に移した。1986年に開いたチナティ財団では、旧陸軍基地の砲兵格納庫を改装した2棟の展示室にジャッド自身のアルミ作品100点《無題》が並び、隣接する建物にはダン・フレイヴィンの蛍光灯作品、ジョン・チェンバレンの潰れた自動車の鉄板を組んだ彫刻が、それぞれ専用の空間ごと恒久設置されている。
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