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アルベルト・ジャコメッティ

アルベルト・ジャコメッティ

Alberto Giacometti
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スイス、アルプスの谷あいの村ボルゴノーヴォに生まれた。父ジョヴァンニ・ジャコメッティは後期印象派の画家で、家には絵の具の匂いと山の光が満ちていた少年時代だったという。ジュネーヴで美術を学んだのち、1922年にパリへ出てアントワーヌ・ブールデルのアトリエに通う。だがすぐに自分の目で見たものを写す難しさに突き当たる。人はなぜ、見た通りに作れないのか——この一点に、彼は生涯こだわり続けることになる。

1930年代前半はシュルレアリスムの輪に加わり、《宙吊りの玉》のような性的で謎めいたオブジェを発表して注目を浴びた。しかしブルトンと決別した後、モデルを前に据えて一から作り直す作業に戻る。粘土をつけては削り、削っては潰す。完成に近づくどころか像はどんどん瘦せ、細くなっていった。戦後発表される、針金のように痩身で今にも折れそうな人物像は、この執拗なやり直しの果てに生まれたものだ。《歩く男》のブロンズは、地面すれすれの薄い足で前へ進もうとする一瞬を捉えて止まらない——まるで存在そのものが希薄化しながらそれでも立とうとしているかのような像である。

モンパルナスの狭いアトリエは終生の仕事場だった。弟ディエゴと妻アネットは繰り返しモデルとなり、同じ顔を何百回も塑像し、描き直した。近くに住むジャン=ポール・サルトルやサミュエル・ベケットとも親しく、彼らの実存主義の言葉と、ジャコメッティの像が体現する「存在の不確かさ」は互いに響き合っていた。晩年まで、一体の像を仕上げるのに何年もかけ、納得のいくものはごくわずかだったと本人も語っている。1966年、故郷に近いスイスのクールで没した。作ることは常に失敗の連続であり、それでも作り続けるほかない——その姿勢自体が、20世紀の彫刻に刻まれた最も誠実な足跡のひとつになった。

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